2006年6月1日木曜日

【第18回】2006上海国際幼児教育展


- 上海教育事情見聞録 -

去る6月1日(木)~3日(金)、上海市の中心部に位置し同市のシンボル的な建物である「上海展示中心」=写真=にて『2006上海国際幼児教育展』が開催されました。当アカデミーでは、小学生以上の教材・教育アイテムはかなり充実してきましたが、幼稚園生を対象にした教材に関しては、良質のもので当アカデミーの教育コンセプトに合うものがなかなか見つからないのが実情です。そこで、アジア各国から幼稚園生向けの教材が多く集まる展示会が開催されると聞き、早速出向いてみました。

多くの観覧者が見守る中、40名の幼稚園生たちの楽団による中国伝統音楽の演奏から、いよいよ開場。教育関係者やマスコミだけでなく一般市民も大勢来ていました。上海は、超現代と戦前の栄華と貧困が入り混じり、なんとも異様な光景を持つ街(オリンピックを控えて大規模な工事があちこちで行われ、超高層ビルの建設ラッシュ!)。会場に来ている一般市民は、かなりの富裕層ではないでしょうか、衣服もきちんとしています。

一般市民の関心は、英語教育と算数教育に集中していました。中国は外来語は何でも漢字にしてしまうよう。例えば、マクドナルドは「麦当労」、ケンタッキーは「肯徳基」、サントリーは「三得利」など。そのせいか、市民はほとんど英語が分かりません。やはり、我が子が国際人となるには英語が必要であることを真剣に考えているようで、日本での初期の英語熱に似たものを感じます。算数の教材はかなり多く、モンテッソーリ教育も教材を出展していましたが、ここでも算数教材に大変力を注いでいました。

また、LEGO educationのブースもあり、大盛況でした=写真=。扱っているアイテム数は日本より多く、教育市場での関心も日本よりも高いのでは?と感じました。ただ、展示会全体としては、規模も期待より大きくはなく、残念ながら魅力的な教材と出会うことができませんでした。

滞在中の一日、「上海科技博物館」を訪問。日本科学未来館をさらに大規模にしたような科学館です。あらゆる科学分野の展示があり、一日ではほんの一部しか回れませんでした。やはり、メインは有人飛行を成功させた宇宙のブース。ロボットは日本とは比べ物にならないくらい遅れています。3つあるIMAXシアターの一つでは、LEGO RACERのアニメを4D(3次元映像+風や水や座席が動いたりといった感覚に訴える仕掛け)で上映しており、これは迫力があってなかなか面白かったです。

国際的に大規模な教材展として有名なのは、香港とニュルンベルグの展示会、NSTAという全米の理科の先生向けの教材展です。今回の出張では成果は得られませんでしたが、時間の許す限り新たな良質な教材との出会いを求め続けたいと思っています。

 
To be continue・・・